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平成30年 出初式 式辞
消防団員の諸君、明けましておめでとうございます。諸君に於かれては、日頃お忙しい中を豊丘村民の安全のために、様々な防災に取り組んでいただき心よりお礼を申し上げます。
さて国内では、昨年は7月の九州北部豪雨災害をはじめ各地で甚大な被害が発生いたしました。災害でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りしますと共に、被災された方々に心からのお見舞いを申し上げます。
豊丘村においては、昨年1年間に2件の軽微な火災と、1件の行方不明者の捜索がありました。消防団員の皆様にはいち早く駆けつけて頂き大変にありがとうございました。
豊丘村の現状とこれからについてお話します。
昨年は8月以降の天候不順、特に雨が多すぎた為に、市田柿の原料となる生柿の不作、10月の台風によるりんごの被害などが目立ちますが、なんといっても豊丘村特産の松茸の大凶作が話題を呼びました。村のふるさと納税の松茸のお返しも1,000個の予約に対して、200個しかお返しすることが出来ず、残りは今年に持ち越してしまいました。
一昨年は2,300個の申し込み全部を無事お返ししているのですが、三年連続豊作でしたので、昨年は不作を予側して1,000個に予約数を減らしていたのですが、それでもまったく対応することが出来ませんでした。
松茸の返礼は、ほかの果物や、農産加工品との抱き合わせになるため、一口10万円コースですので、1,000口で1億円になります。
松茸の不作の影響で、今年のふるさと納税への悪影響は避けられないところですが、昨年からは南信州牛をメニューに加えたり、農家が販売に苦労する少しだけ傷物の分けあり果物などの10kg版もラインナップに加えました。今年からは豊丘産のお米も返礼品の仲間入りができるようになります。
豊丘村のふるさと納税の返礼品につきましては、総務省の指導するふるさと納税の本旨にまさに合致していますので、今後もしっかりと取り組むことで、豊丘村をはじめとした南信州全体の農産品や農産加工品を買い支え、返礼品と発送経費を除いたふるさと納税寄附金の本体は、村の子育て支援を中心に全世代に対する福祉施策に使わせていただいていきます。
県議会議員定数1減に伴う区割り変更について申します。
県議会選挙区等調査特別委員会は12月8日の県議会本会議に飯田市区と下伊那郡区を合区して県会議員定数を5人から4人とし、議員一人当たりの1票の格差を県内で2.144倍とする条例改正案を提出し可決されました。
当地域の特徴である、県庁との距離や広大な山間部を有しているなど様々な諸課題を考慮せず、定数減に至ったことは大変に残念ですが、議員定数や区割りについては議会の専決事項ですので、決定してしまえば抗うわけにはいきません。南信州広域連合は定住自立圏構想を全国に先駆けて実施したり、毎月の連合会議で広域消防やごみ処理などの一般的な施策のみならず、リニア中央新幹線の開業や三遠南信道の開通を見据え、将来の伊那谷の在り方を探る中で、今、未来の伊那谷像に向かって何ができるかを真剣に討議し、実践にも移しています。
県会議員の議席数が減ることや、郡区と市区の行政課題の差など、合区による新たな課題も生まれるかもしれませんが、決定された以上、最終的には合区の利点を生かせるような各町村の特色ある運営は勿論のこと、さらなる広域行政運営をして行かなくてはなりません。
次に道の駅の進捗状況について申します。
道の駅「南信州とよおかマルシェ」は、国土交通省「道の駅」として11月17日に県下では46番目の道の駅として正式登録されました。今後はカーナビや道路地図にも順次掲載されていきます。本体工事は足場も取れ全体像がはっきり見えるようになり、予定どおり順調に進んでいます。
道の駅南信州とよおかマルシェを運営する法人「株式会社豊かな丘」は12月8日付けで法人登記を完了しました。続いて、今月から村民・企業の皆様から出資を募集してまいります。
道の駅「南信州とよおかマルシェ」は、全国初の「小さな拠点税制」に認定を受けていますので、個人の方からの出資金については税制の優遇措置がありますので多くの皆様のご協力をお願いします。
また、道の駅で働く主要スタッフも決まり、4月下旬のオープンに向けた準備を着実に進めてまいります。
昭和30年に神稲村と河野村が合併し豊丘村が生まれました。奇しくも平成が終わろうとしている平成30年に、豊丘村として初めての行政主導による農業の6次産業化と商業の拠点施設化を融合させた道の駅「南信州とよおかマルシェ」が誕生します。
豊丘村の初めての試みである道の駅を、まさに新しい時代に向けて成功させ、将来に向けて持続可能で、さらに飛躍していくことの出来るように、私たちの村「豊丘」の経済、文化の中心地として育て上げなくてはなりません。
最近は豊丘村外の皆様からも開店を楽しみにしているとの声もよく聞かれ、飯田下伊那地方の皆様の期待感がうかがわれます。
10年後にはリニア中央新幹線の開業や三遠南信道の開通も控え、凄まじく延び代のある伊那谷です。
団員諸君には消防精神のもと、常に万全の消防体制を堅持していただき、万一の大災害の際に対応する危機管理にも留意をお願いしますとともに、今から未来を見据え、伝統と最先端が響きあうフロンティア、南信州の実現をにらんで、豊丘村の、伊那谷の将来に向けて、若い力を地域発展のためにお貸し願いたいことを申し上げて式辞といたします。
平成30年1月7日 豊丘村長 下平喜隆